第113章 中途半端な医術

新車はやはりいい。工藤達央はハンドルを握りながら、心の底からくつろいでいた。

値段も安くはない。諸々の手続きを済ませた総額は、だいたい1,000万ほど。

工藤達央はこれまでにも何度か車を買い替えてきた。金に困っているわけではないが、ここまで高額な車は初めてだ。せいぜい数百万が上限だったのに――今回は桁が違う。

走り出して二本目の通りを抜けたあたりで、工藤達央は背後の気配に気づいた。

「……尾けてるな」

鼻で笑い、アクセルを踏み込む。数本先の通りで車線を替え、さらに二、三度曲がって速度を上げる。ミラーの中の影は、やがて消えた。

(花岡寿也の差し金だろうな)

そう当たりをつけたまま...

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